以前お伝えした「魚と赤ワインの『マリアージュ』がアリ!」という話。
※詳しくはこちらから。
これに関連して、今回は、シーフードの中でもお気に入りのタコをシチリア州のDOCGである【チェラスオーロ・ディ・ヴィットリア(Cerasuolo di Vittoria)】と合わせてみたいと思います。タコには特有のしっかりとした食感があって、実は、一部の赤ワインと見事に『マリアージュ』するのです。
♦︎今日の組み合わせ:イタリア・シチリア産赤ワイン【チェラスオーロ・ディ・ヴィットリア(Cerasuolo di Vittoria)】 × タコ
【チェラスオーロ・ディ・ヴィットリア(Cerasuolo di Vittoria)】のワインは、シチリア州の南部で造られており、現在、島唯一のDOCGとして認められています。【チェラスオーロ】という名前は、シチリア語で「チェリー」に由来しているのですが、グラスに注いでみて、納得! 鮮やかな赤色で、チェリーをはじめ赤色果実の熟した香りをたっぷり楽しむことができるんです。しかも、イタリアの赤ワインということだけあって、しっかりした酸味も。
※ちなみに、DOCGについては、こちらで少し説明しています。
使われているブドウは、地元で栽培される赤ワイン用品種の中でも特に優秀な【フラッパート(Frappato)】と【ネロ・ダヴォラ(Nero d’Avola)】の2種。【フラッパート(Frappato)】から造ったワインは、花や赤いベリー系果実、ザクロなどの香りを楽しむことができます。これに、【ネロ・ダヴォラ(Nero d’Avola)】を混ぜることで、ワインに深みや重み、また、渋みが加わることに。この地方のワインを見つけたら、この2つのブドウ品種の割合を確認してみましょう。だいたいどんな味わいになるか、想像できるはず。
さて、忘れてはいけないのが、ワインの渋み(タンニン)は、魚介由来の脂質に結びつくと、不快な金属っぽい生臭さを生み出してしまうということ。今回は、タコとおいしく『マリアージュ』すべく、軽いものを選びました。
VINUMで試したのは、実力の高さで知られるワイナリー・プラネタ(Planeta)のもの。 【フラッパート(Frappato)】60% /【ネロ・ダヴォラ(Nero d’Avola)】40% というパーフェクトな割合でした。
このワイン、美しい香りとエレガントな味わいを持ちながら、なかなかの深みがあり、タコの食感とうまくマッチ。また、イタリアワイン独特の酸味が、タコの濃厚な味わいと見事にバランスを取っていました。グリルして、シンプルに味付けしただけのタコとの組み合わせ、ぜひ楽しんでください!