結論から。
魚と赤ワインの『マリアージュ』、アリなんです!
昔から言われてきた「魚といえば、白ワイン」という考え、ここでサックリ見直したいと思います。でも、だからと言って、パワフルなカリフォルニア産【カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)】と繊細な白身魚を合わせるのは、やっぱりちょっと・・・。一般的には、白ワインと魚を合わせる方が失敗は少ないからです。
今回は、シーフード料理と赤ワインも結構いけるんです!ってこと、紹介させてください。
まず注目するのは、赤ワインの渋み(タンニン)。良くも悪くも、食材の脂質に反応します。渋みのあるワインが肉汁たっぷりのステーキとぴったり合うことは、よく知られていますね。ところが。このタンニンが魚介由来の脂質に結びつくと、なんとも不快な金属っぽい生臭さを生み出してしまうのです。
なので、ポイントは、渋みの少ない赤ワインを選ぶこと。気温の低い産地による【ピノ・ノワール(Pinot Noir)】、【グルナッシュ(Grenache)】または【ガメイ(Gamay)】あたりが良さそうです。
また、イタリア産の酸味の効いた軽い赤ワインという手も。【 バルドリーノ(Bardolino)】、【ヴァルポリチェッラ(Valpolicella)】やシチリア産のオーク樽で熟成されていない【チェラスオーロ・ディ・ヴィットリア(Cerasuolo di Vittoria)】なら合わせやすいはずです。
それから、料理の重さを考えることも、ぜひ忘れずに。ほぐれやすく、やさしい味の白身魚なら、やはりスッキリした白ワインが欠かせませんが、マグロや鮭、メカジキのように少しどっしりした魚となら、赤ワインもよく合うんです。ただし、レモンと赤ワインはケンカするので要注意です。レモンを絞りたい気持ちは、ぐっと我慢してください。
また、赤ワインに魚の炭火焼を合わせるのも、実はオススメです。【グルナッシュ(Grenache)】なら、ワインのスモーキーさが、グリルされた魚ととてもマッチしますよ。
ここで、いくつかトライしやすい組み合わせ例を。
トマトベースの魚介の煮込み(でもレモンを絞るのはがまん!)と【 バルドリーノ(Bardolino)】、【チェラスオーロ・ディ・ヴィットリア(Cerasuolo di Vittoria)】または【クリュ・ボジョレー(Cru Beaujolais)】の中でも特に軽い【フルーリ(Fleurie)】
マグロやメカジキをスパイスであえた炭火焼と【グルナッシュ(Grenache)】(スペイン名で【ガルナッチャ(Garnacha)】と呼ぶことも)
タラや鮭ときのこを使った料理と【ピノ・ノワール(Pinot Noir)】
うーん、考えただけでも、おいしそうじゃないですか? モノは試し、魚と赤の組み合わせ、どうぞお試しください!
※こちらの記事でも魚と赤ワインの『マリアージュ』紹介しています。