この間、「白ワインとお肉が実は合う」という話を紹介しました。
※詳しくはこちらから。
そこで今回は、その『マリアージュ』の例として、プライパンで焼いた仔牛の薄切りにフランスの白ワイン【パシュラン・デュ・ヴィック・ビル・セック(Pacherenc du Vic-Bihl Sec)】を合わせてみたいと思います。
♦︎今日の組み合わせ:フランス産白ワイン【パシュラン・デュ・ヴィック・ビル・セック(Pacherenc du Vic-Bihl Sec)】 × フライパンで焼いた仔牛のお肉
このワイン、ボルドーなどのように誰もが知る地域のものではありません。それでも、VINUMで試したシャトー・ダイディ(Chateau d’Aydie)のような品質の高いものであれば、他のハイレベルなフランス産ワインと比べても全然引けを取らないんです! もちろん、お値段的にもお得なので、とてもオススメ。
【パシュラン・デュ・ヴィック・ビル・セック(Pacherenc du Vic-Bihl Sec)】は、フランス南西に位置する『アペラシオン(AOC/AOP)』です。ブドウ種【タナ(Tannat)】を使ったあの有名な赤ワイン【マディラン(Madiran)】と同じ地域で造られています。
※『アペラシオン』については、こちらでも説明しています。
【パシュラン】には、甘口と辛口があり、「セック(Sec)」と記載されているものが辛口。土着の白ブドウ種【クルビュ(Courbu)】や【プティ・マンサン(Petit Manseng)】を使用することが決められていて、【グロ・マンサン(Gros Manseng)】と【アリュフィアック(Arrufiac)】も少し加えることが許されています。辛口のものは、まるでロワール地方のリッチな【シュナン・ブラン(Chenin Blanc)】のよう。はちみつと蜜ろうを思わせる味わいが、見事に柑橘系の香りとバランスを取っているのです。
このワイン、それなりに濃厚なのですが、しっかりした酸味のおかげで気になりません。特に、シャトー・ダイディ(Chateau d’Aydie)のものは、一部樽熟成されていて、しっかりとした口当たりとバニラの香りを楽しむことができます。仔牛のお肉と良い『マリアージュ』だったのも、納得。なぜなら、お肉に合う濃厚さがありながら、脂っこさを中和するフレッシュさも持ちあわせているからなんです。バターたっぷりのソースにも合うので、フライパンで焼くレシピだけでなく、子牛のクリーム煮(Blanquette de veau)とも好相性。ぜひ、試してみたいですね。