VINUM salmon-on-plate

ワインの基礎知識

  (Last Update:2018.09.28)

「魚と赤ワインは合わない」はマリアージュの常識?それともウソ?

結論から。
魚と赤ワインの『マリアージュ』、アリなんです!

昔から言われてきた「魚といえば、白ワイン」という考え、ここでサックリ見直したいと思います。でも、だからと言って、パワフルなカリフォルニア産【カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)】と繊細な白身魚を合わせるのは、やっぱりちょっと・・・。一般的には、白ワインと魚を合わせる方が失敗は少ないからです。

今回は、シーフード料理と赤ワインも結構いけるんです!ってこと、紹介させてください。

VINUM red-wine-glasses

まず注目するのは、赤ワインの渋み(タンニン)。良くも悪くも、食材の脂質に反応します。渋みのあるワインが肉汁たっぷりのステーキとぴったり合うことは、よく知られていますね。ところが。このタンニンが魚介由来の脂質に結びつくと、なんとも不快な金属っぽい生臭さを生み出してしまうのです。

なので、ポイントは、渋みの少ない赤ワインを選ぶこと。気温の低い産地による【ピノ・ノワール(Pinot Noir)】、【グルナッシュ(Grenache)】または【ガメイ(Gamay)】あたりが良さそうです。

また、イタリア産の酸味の効いた軽い赤ワインという手も。【 バルドリーノ(Bardolino)】、【ヴァルポリチェッラ(Valpolicella)】やシチリア産のオーク樽で熟成されていない【チェラスオーロ・ディ・ヴィットリア(Cerasuolo di Vittoria)】なら合わせやすいはずです。

VINUM_Samon-red

それから、料理の重さを考えることも、ぜひ忘れずに。ほぐれやすく、やさしい味の白身魚なら、やはりスッキリした白ワインが欠かせませんが、マグロや鮭、メカジキのように少しどっしりした魚となら、赤ワインもよく合うんです。ただし、レモンと赤ワインはケンカするので要注意です。レモンを絞りたい気持ちは、ぐっと我慢してください。

また、赤ワインに魚の炭火焼を合わせるのも、実はオススメです。【グルナッシュ(Grenache)】なら、ワインのスモーキーさが、グリルされた魚ととてもマッチしますよ。

 

ここで、いくつかトライしやすい組み合わせ例を。

トマトベースの魚介の煮込み(でもレモンを絞るのはがまん!)と【 バルドリーノ(Bardolino)】、【チェラスオーロ・ディ・ヴィットリア(Cerasuolo di Vittoria)】または【クリュ・ボジョレー(Cru Beaujolais)】の中でも特に軽い【フルーリ(Fleurie)】

マグロやメカジキをスパイスであえた炭火焼と【グルナッシュ(Grenache)】(スペイン名で【ガルナッチャ(Garnacha)】と呼ぶことも)

タラや鮭ときのこを使った料理と【ピノ・ノワール(Pinot Noir)】

うーん、考えただけでも、おいしそうじゃないですか? モノは試し、魚と赤の組み合わせ、どうぞお試しください!

 

※こちらの記事でも魚と赤ワインの『マリアージュ』紹介しています。

ピックアップ記事

  1. フランスワインラベルの読み方は『アペラシオン』にヒントあり!
  2. 「魚と赤ワインは合わない」はマリアージュの常識?それともウソ?
  3. <ワイン入門>正しい『マリアージュ』って何のこと?
  4. <ワイン入門>簡単にワインと料理を合わせる方法『同郷のマリアージュ』
  5. 本当に合うんです!お肉と白ワインの『マリアージュ』

関連記事

  1. VINUM French-flag

    ワインの基礎知識

    フランスワインラベルの読み方は『アペラシオン』にヒントあり!

    フランスワインといえば。産地を意味する『アペラシオン(Appe…

  2. VINUM Food parings

    ワインの基礎知識

    <ワイン入門>正しい『マリアージュ』って何のこと?

    料理とワインの『マリアージュ』ってよく聞くけれど、「それって一…

  3. VINUM Vegetables

    ワインの基礎知識

    <ワイン入門>簡単にワインと料理を合わせる方法『同郷のマリアージュ』

    『同郷のマリアージュ』とはレシピの生まれ故郷とワインの生産地を合わ…

  4. champagne

    ワインの基礎知識

    解説!シャンパンのラベル(エチケット)の読み方

    一見分かりにくいシャンパンボトルのラベル(エチケット)。実は、よく見る…

  5. VINUM Decanters

    ワインの基礎知識

    本当に必要なの?ワインの『デキャンタージュ』って何のため?

    『デキャンタージュ』とは。飲む前に、『デキャンタ』と呼ばれるガラス…

  6. Meat-market

    ワインの基礎知識

    本当に合うんです!お肉と白ワインの『マリアージュ』

    以前、「魚と赤ワインの『マリアージュ』がいける!」と書いたのですが。…

Recent Posts

  1. VINUM-Oyako-Riesling2
  2. VINUM-orange-1
  3. VINUM_Banyuls-cheese
  4. Charcuterie-3_1
  5. Chairs in Greece

Archives

ENOTECA Online(ワイン通販 エノテカ・オンライン)
  1. VINUM Gyoza

    料理とマリアージュ

    <今日のマリアージュ>白ワインと一緒に!【ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャ…
  2. VINUM Charcuterie

    料理とマリアージュ

    <今日のマリアージュ>絶品!赤スパークリングワイン【ランブルスコ】 × 生ハムが…
  3. VINUM Curry

    料理とマリアージュ

    <今日のマリアージュ>【アモンティリャード】シェリー × カレーのびっくりな組み…
  4. Nabe

    料理とマリアージュ

    <今日のマリアージュ>冬にぴったり!アルザス産【リースリング】 × とんこつ鍋
  5. VINUM portugal-beach

    料理とマリアージュ

    <今日のマリアージュ>ポルトガルのグリーンワイン【ヴィーニョ・ヴェルデ】 × い…
PAGE TOP